アクションシーンはなかなか良い。が、その他は雑。
電車でのバトルシーンが合成とCGの荒い奴のオンパレードとか、爆発する柱がどこかわかるとか(昔のアニメでどこが崩れるところか色でわかる的なのに近いあれなやつ)、格闘術がまさかのビデオでお勉強とかとか、それらを無視してもなぜか際立つ鉄の棒で貫かれた腹が謎の薬草で治る謎さよ。
謎の薬草は同じタイ映画の『リベンジャー』でもありましたが、あの演出はタイ本国ではどういう風に受け止めているのか。やはり謎。で、さらに続編への伏線みたいな台詞のラストとか、ちょい前の低迷期のハリウッド映画のオマージュかな(と思い込む)。全編色々な映画のオマージュがあったので、それもオマージュという風に考えればてけとーに流せる、かも。
まあ、ツッコミを入れたらそもそも冒頭のバトルサッカーはなんだったのか。ボールに手を使ってたけど、あれはハンドではないのか。とか、思うけれど、これは眠れない深夜にぼへーっとした頭で観る系の映画です。間違っても頭が冴えていて難解な映画でも観れるぜ、というときに観てはいけません。正しい鑑賞スタイルで観るべき映画です。
ぼへーっと観る分には、アクションはなかなか良い。特に長回しが二回あるけど、両シーンともにいい。基本的に肉弾戦に関しては、そこらのアクションシーンより動きがいい。そしてそんな痛そうなところに落ちていかんでも、と思うくらい痛そうなところに落ちていく敵さんがたくさん観られます。
アクションシーン(特に肉弾戦)のためなら、その他諸々は無視できるアクションジャンキーか、眠れずに脳みそが普段の30パーセント以下な状態でぼへーっとしている人でアクションが観たい人にはお勧め、かも。