Ahaの「Take on Me」からA Flock Of Seagullsの「I Ran」へ流れる一連のシーンが笑えて、フォトシュートのシーンも笑える。
メイン2人のダンスはそんなに上手くない。
特にパーティ後の散歩で、ミアが黄色ドレス、スニーカーに履きかえ、シャツネクタイ、スラックスのセブと踊るところ。
タップの音をステップに合わせて踊ってる感を出しているだけ。
一方ゴズリングのピアノ、バーで出会う場面での即興演奏の場面は、初心者でも弾けるノウハウ特訓と本人の努力でここまで出来るという良いお手本。
ラスト
ミア振り返れ!
と思ったし
セブ視線を上げてミアを見ろ!
と思ったし、
見つめ合った時
笑顔を!
と思ったし
全てその通りになる、見せ方が巧い。
パラレルで見た世界は架空で、仮にそうだったら失うものもあったはず
人生は選択の連続。
今の時点から振り返って、もしも、こうだったらという回想を映画の中の登場人物のように見ているのが秀逸。
そしてやっぱり切なすぎる。
あのバンドに入りたくなかったのに
ミアが母に電話で店を開く為に貯金してると思う
と言うのが聞こえて
金のない彼は金になるバンドに入るという、そもそもすれ違いのスタートがミアに振り回されてるので。
秀作なんだけど、ミアに都合良すぎて、見終わった後の鬱感が好きじゃない。
ESが好きでないからそう感じるのかな。その後ESがまんまなキャリア送ってるから気に食わないのかも。他人の不幸は蜜の味。他人の幸は毒の味ってヤツ?改めて自分の毒々しさに気づいて苦笑い。
共に己の道を進んだ結果
ミアは幸せ
セブは幸せ?
後味いいようで、あんまり良くない。
ただしハリウッドの世界観の描き方はカラフルで美しく映像と音楽とプロのダンスは見ごたえがあり、トータルでは良い作品。