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ラ・ラ・ランドのadeamのレビュー・感想・評価

ラ・ラ・ランド(2016年製作の映画)
2.0
古き良きハリウッドへのノスタルジーを盛り込みながら現代的なミュージカルを作り出し、興行的にも批評的にも大成功したラブストーリー。
動き回るカメラの長回しに原色を多用したカラフルな画面のミュージカルシーンは、話題となった冒頭のハイウェイでこそ胸が躍りましたが、そこがピークでそれ以上のシーンはありませんでした。
夢と現実の狭間でもがく若い二人の恋物語は、意図的に狙ったのであろうクラシカルな展開を見せます。
それがかえって新鮮で受けたのだと思うのですが、キャラクターの行動原理に説得力を持たせることをせず、特に自由奔放すぎるヒロインへの共感を生み出すことなく歌と踊りで押し切るようなストーリー運びは好みでなかったです。
中盤の喧嘩のシーンは、夢見る二人の足の引っ張り合いにしか見えませんでした。
都合の良い部分だけをピックアップして、共に過ごした時間が糧となってお互いの成長と夢の実現に繋がったという美談にされても、気持ちは冷めてしまいました。
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