なだ

ボヴァリー夫人とパン屋のなだのレビュー・感想・評価

ボヴァリー夫人とパン屋(2014年製作の映画)
3.5
父のパン屋を継ぐためにノルマンディーに戻ってきたマルタン(ファブリス・ルキーニ)。愛読書は「ボヴァリー夫人」
ある日隣にボヴァリー夫人の登場人物と同名のイギリス人夫婦が越して来て胸躍るマルタン。

枯れていたおっちゃんマルタンが隣人ジェマ(ジェマ・アータートン)のパンを食べる官能的な美しさに心を奪われ、10年ぶりに性欲を思い出す。

マルタンは小説と現実を混同し始めストーカーっぽくジェマを観察し始める。何故なら小説の最後は悲劇だから。
本人はバレないように頑張って観察しているが、奥様はじめ周囲にチョンバレで少し間の抜けた所が可愛い(あのガン見は誰でもわかる🤭)

女性にはいささか行動が気持ち悪いマルタンですが、さすがフランス映画はこのおっちゃんを憎めないキャラクターと珍妙な行動を洒落た感じに思わせる。

枯れたおっちゃんの右往左往ぶりと、焼き立てのパンの香りを想像して楽しむ作品でした。
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