こんにゃく

ヒメアノ〜ルのこんにゃくのレビュー・感想・評価

ヒメアノ〜ル(2016年製作の映画)
5.0
友人はもちろんV6ファンの人たちにも勧められない。グロいというよりは痛いしひたすらわけがわからなかった。
森田(役名)はたくさんの人を殺したけれど森田という人格も高校の頃に殺されてしまったんだろうか。だとしても少しも彼に同情はできないし、私は誰にも共感はできなかった。
でも、私たちは誰もがヒメアノールであってヒメアノールを屠る強者でもあるんだと思う。

ただただ「意味がわからない、怖い」でしかなかったのにラスト突然苦しくて悲しくて切なくてやるせなくて涙が止まらなくなりました。森田のことは少しもわからないしわかりたくないしわかりたくもないけど、私たちはきっと誰しも森田になるスイッチを持っている。同情はできないけれど共感してしまう危うさが誰にでもある映画でした。
もう一度観に行く勇気もなければDVDを買うような映画だとは思えない。でも、観てほしい。気持ち悪くても最後まで観てほしい。
自分が何を感じて泣いたのか全く分からないけれど、劇場のライトがついても顔を覆って泣き続けたのはこれが初めてでした。
私のスイッチが入らないことを祈ります。