Fernweh

ぼくらの家路のFernwehのレビュー・感想・評価

ぼくらの家路(2014年製作の映画)
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母になるのには若過ぎた時の辛さ。概ね死別ではないだろうから、結局、男性の無責任だよね。逃げられない母親。自分の欲求を優先しているけど、子どものことも見ている。長男の気持ちを見抜いてるし、葛藤もしている。少なくとも、父親だったはずの男性や、家に上がり込んで家族の中に割り込んできた男性よりも。
だけど、苦しむのも責任を問われるのも母親ひとり。
すべての害を被るのは、子ども。まともな愛情を親から受けられずに、荒れている子どもの集団に入り込まされる子ども。家に帰りたい、母親に会いたい、が叶わなくなった子ども。

誰が悪いのか。何が悪いのか。
辛い思いをしている、子ども各々にとっての、1番の選択は何なのか。問われるようになったらいいと、誰もが願うはずなのに、そうならないのは、何故なんだろう。妨げになっているものの全てがなくなったら、果たして解決するのか。そんな簡単なことじゃないってことなのか。
それが家であれ、施設であれ、親戚の家であれ、大人の都合で、突然置かれたその場所から、1分1秒早く逃れたい、救われたい子どもが、どのくらいいるものなんだろうかと思うとやるせない。

泳ぐとこ、嫌な予感がして仕方ないから、的中しないで欲しいのに……。涙
見終わる前から考えてしまうことばかり。

双眼鏡捜しに思いのほか夢中にならないのが意外だったけど、考える時間が必要だったのかな。
ジャックがまた1人だ。

ジャック役の子、表情に全部出て、すごいな。
夜な夜な2人だけで歩いてる子ども、ベルリンの街の人、声かけないもんなんか、、。そんなに責任感のある兄になってしまっては、心配でたまらないよ。
でもマヌエルよく帰ってきていたね、1人で。涙

ヨナスはまさかの父親でもないのかい。。
ママのことはお前だって子どもの時に庇っただろ。。涙
でもだめだ結局この母が子どもすぎるんだ。。いい人に出会ってジャックのことを見なくなっている彼女に失望した。出ていきたくなっちゃったね、ジャック。マヌエルを見捨てることもできないよね。前は母に会えたら嬉しかったのに、愛情を少しは感じていたつもりだったのに。
子どもでいることを許してもらえなかった10歳児なんて、どれほどの傷になるだろう。何倍もの幸せを今後浴びて欲しい。マヌエルと一緒に。

大人が勝手すぎる。
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