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軽蔑のpompeiiのレビュー・感想・評価

軽蔑(1963年製作の映画)
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いい映画だった。この作品の世界に飛び込みたいと本気で思った。
男女間のすれ違いはかなり共感してしまったし、その距離感の演出も美しくまとめあげている。
本作の大きな主題である『オデュッセイア』の世界そのもののように、葡萄酒色の海は本当に美しく、海を主軸に手を替え品を替え美しい自然美を見せてくれる。



メモ
・撮影現場を撮影するというメタ的な視点で始まる。

奇妙に挿入される男女がベッドに横たわるシーン。女の裸体を舐め回すように撮る。

・紅白のバスローブと内装な家具に統一感があっていいね。キューブリック的なセンスを感じる。

一つの像と謎のオブジェが男女に心の隔たりがあることを示しているのか。
この微妙な男女のすれ違い(本音を言わない女と、その性質を分かっていても理解はできない男のすれ違い)は経験上かなりあるし、普遍的なものなのかなぁw

・同じ音楽を多用してるなぁ。

・″silenzio″の一言で終わる映画と言えば、リンチの「マルホランド・ドライブ」で、まさかこの影響を受けているのか?
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