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エンドレス・フィアーのmanacのネタバレレビュー・内容・結末

エンドレス・フィアー(2013年製作の映画)
2.5

このレビューはネタバレを含みます

レビューに困る映画
ドラッグの売人であり自身も中毒のリンダには子供がいるが、当然ながらネグレクト。
ある日売春をするつもりで見知らぬ男の車に乗るが、そのまま男に誘拐される。
森の中で首輪に繋がれるリンダ。
近くには土の中から出ているパイプが何本もある。パイプの下には棺桶が埋まっており、ジャスティスと名乗るリンダを誘拐した男に閉じ込められている人がたくさんいた。
自身も棺桶に入れられる前に何とか逃げ出したリンダだが、警察にいくら訴えても信じてもらえず、こうしている間にもジャスティスに命を奪われる人が増えていく…。



いやぁ、これ、めちゃくちゃレビューし難い映画です。
とりあえずスリラーではありません。
ネタバレ見ちゃうと映画の価値9割減です。
ネタバレは見ない方が絶対良いです。

ではここからネタバレです。
まだご覧になっていない方は、この先は読まないことをおすすめします。





スリラーと見せかけて、リンダの誘拐は壮大な更正プログラムでした。
97年『ゲーム』のようなオチのようでもあるけど、映画のジャンルがスリラーからドラマに変わってしまう大胆などんでん返し。

もう観客ターゲットが絞り難い点が勿体なさ過ぎる。
ジャケットも作品紹介もスリラー感満載なのだけど、多分、スリラー期待して見た人にはご満足頂けないかと。
かと言って、薬中から立ち直るヒューマンドラマを求めている人はまず手に取らないジャケット。
中毒者の更正団体とかに公式に推奨して欲しい映画だけど、そうするとほぼネタバレしているようなもんだし。
誰に勧めればいい映画だよ。

でもそこを乗り越えて見ちゃった私がレビューをしますよ。レビューというよりツッコミだけど。
まぁ強引過ぎるよね、色々。

相当コストかかってそうだけど、薬中患者の為にそこまでの費用を負担してくれる人はなかなかいないでしょう。
こんな大掛かりなことボランティアでやってるのでしょうか?

脱出後のことは、どうせ薬中の言うことなんか警察は耳を貸さないから大丈夫ってことなんでしょうけれど。
実際リンダの話も誰も信じなかったし。
でも、この更正プログラムは何回も行わらているらしいんですよ。
全く繋がりのない薬中が警察で同じ話をする事が繰り返されれば、いずれ警察も動き出すんじゃないの?
それとも、警察にバレてもいいと思っているの?

本当にこれで更正できるの?
薬断ちは出来るかもしれないけど、トラウマになりそう。
誰も信じてくれず、自分だけが異常者に攫われた人々を知っている、彼らは既に死んでいるかもしれない、新たな犠牲者がその後も次々と犠牲者が出ているかもしれないと思いながら生きていくのは、あまりにもプレッシャーが大きいのでは?
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