ゴン吉

スノーホワイト 氷の王国のゴン吉のレビュー・感想・評価

スノーホワイト 氷の王国(2016年製作の映画)
4.0
グリム童話の「白雪姫」をベースに魔女と戦うお姫様を描いた「スノーホワイト」のアナザーストーリー。
クリス・ヘムズワースが主演、ジェシカ・チャステインがヒロインを演じ、エミリー・ブラント、シャーリーズ・セロン、ニック・フロスト、ロブ・ブライドン、シェリダン・スミス、アレクサンドラ・ローチ、サム・クラフリンらが共演。 

魔法の鏡を持つ魔女のラベンナ(シャーリーズ・セロン)は次から次へと王国を乗っ取り、妹フレイヤ(エミリー・ブラント)を従え、さらにその勢力を広げようとしていた。そんな折、フレイヤは許嫁のいる侯爵と恋に落ち、娘を出産する。その数週後に、侯爵からフレイヤのもとに、結婚して王国から出奔し新生活を始めようとの手紙が届く。しかしその後、侯爵は娘を殺してしまう。怒りと悲しみに打ちひしがれたフレイヤは心を閉ざしてしまい、姉とも別れて北の大地に自分の王国を築く。フレイヤは、そこで愛を罪とする一方で子供たちに歪んだ愛情を注いで忠誠心のある戦士に育て上げて最強の軍隊を作り、周辺の国々を侵略して、氷の女王として君臨するようになる。しかし戦士のエリック(クリス・ヘムズワース)とサラ(ジェシカ・チャステイン)は恋に落ちてしまう。フレイヤは二人を引き裂き、サラとエリックを殺したかに見えたが、エリックは息を吹き替えす。7年後、隣国のスノーホワイトの国で魔法の鏡が何者かに盗まれ、エリックは二人のドワーフ(ニック・フロスト、ロブ・ブライドン)とともに鏡を取り返す旅に出る.... 

前作に引き続きシャーリーズ・セロン演じる魔女のラベンナとクリス・ヘムズワース演じるエリックが再登場し、本作で2人の素顔が明らかになる。
前作でスノーホワイトを演じたクリステン・スチュワートは大人の事情で登場しないが、かえってアナザーストリー感が出てスッキリした内容となっている。スノーホワイトが登場しないので白雪姫というよりは「アナと雪の女王」と「ロード・オブ・ザ・リング」を足して二で割ったような世界観を味わえる。
本作では魔女のラベンナと妹のフレイヤの歪んだ愛と思惑がベースとなりストーリーが展開する。
「愛は裏切りで終わるの それが常よ」 
妹のフレイヤは悪役ではあるが純心なので切なくも心が痛む。
その一方で主人公のエリックとサラの二人の愛と信頼の微妙な駆け引きにハラハラさせられる。
「生きる時も死ぬ時も一緒よ」 
他にもドワーフたちのクスッと笑える愛が心地よい。
もちろんエリックを演じるクリス・ヘムズワースとサラ役のジェシカ・チャステインのアクションが素晴らしく、野獣ゴブリンとの格闘戦や、サラによる炎の矢などで魅せてくれる。
「私は外さない!」   
ファンタスティックなアドベンチャーアクションに加えて様々な愛が描かれた切なくも美しいストーリーを楽しめた。
「むかしむかし 心を二つに引き裂かれた美しい女王が お城に住んでいた そこは 雪や氷に覆われていたが 愛が死ぬことはなかった....」

2024.4 テレ東で鑑賞(午後ロード・吹替:栗原とみ子 訳)  2019.10 フジTVで鑑賞(吹替) 
2016.5 公開時に鑑賞
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