ぺん

ヴィルンガのぺんのレビュー・感想・評価

ヴィルンガ(2014年製作の映画)
4.2
「たかが猿だろ?殺したって誰が気にする?」
ショックなセリフ。
でも自分にもどこかでそんな気持ちがあるかもしれないのを、野生動物駆除に貢献しているかもしれないのを自覚したい。
命懸けでゴリラを守る覚悟は自分にないと知ってるから、作中で行動するレンジャーたちにはひたすら頭が下がる。

レオナルド・ディカプリオが制作総指揮を務め、コンゴにあるヴィルンガでのマウンテンゴリラ保護についての側面を描くドキュメンタリー。
欧州によるアフリカ分割支配ののち、石油利権によって住処を奪われるゴリラと彼らを保護しようとする住民たち。
金のため、繁栄のために他の生物を排除しようとする行為を正しいとは思わないが、具体的な対抗策が浮かんでこないのは歯痒い。
政府軍も企業側につき味方はいない。
結局は武装して戦闘するしかないのを目の当たりにして、虚しい以上の言葉が出てこない。

イギリスの大企業SOCOは氷山の一角。過度な開発は結局は自らの首を絞めていくんだろうけど気づいたときには手遅れかも。
レンジャーに対する逮捕や拷問など、それこそ知性あるはずの人間のやることかいとも考えてしまう。

ディカプリオ制作なのでドントルックアップも頭をよぎる。
字幕より吹き替えがわかりやすくて良いです。
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