Jun55

ムンナ兄貴とガンディー/ムンナー兄貴、ガンディーと出会うのJun55のレビュー・感想・評価

4.4
東京外国語大学主催、TUFS Cinemaにて鑑賞。
(大盛況でした)
ラージクマール・ヒラニ監督作品ということで、予てより観たいと思っていた映画。「きっと、うまくいく」や「PK」もそうだが、彼の作品は”社会を諭すテーマ性”が魅力。言い方を変えると、学校の教材でも使える映画。但し、エンターテインメント性も抜群!
この映画も、この観点で彼の作品らしさが十分に出ていたので、とても楽しむことができた。そして彼の映画はユーモアに溢れながらも、感動、感涙を呼び起こす。

この映画でガンディーをモチーフに使っているものの、彼が唱えていた姿勢というのは、インド古来からあっただろう価値観だと思うし、インドに限らず、普遍性が高く、そしてとても分かり易いことが特徴(そうでないと多くの人々を動かせない)。
自分の普段の行いに照らし合わせることができる程の身近な行動姿勢が取り上げられている。
インドといえば複数の宗教の発祥の地でもあり、古くから哲学やスピリチュアルが盛んな場所だ。
宗教の預言者も、幻影をみたのだろうが、それは何かを深く追求することから生じるものであり、この映画はそれを噛み砕いで、誰にも分かり易く説明している。
コメディタッチの映画ではあるのだが、実はとても深い思索的なテーマが潜んでいる映画なのだ。
そして、それらが凝縮しているエンディングは素晴らしい!

主演のSanjay Duttの演技を観ていると、どうしてもラージクマール・ヒラニ作品のもうひとつの傑作「Sanju」が頭を過る。
この過去のコンビ作品が、「Sanju」に繋がっていることを改めて認識。
Jun55

Jun55