滝和也

ルパン三世 ロシアより愛をこめての滝和也のレビュー・感想・評価

3.4
崩壊するソ連
氷壁にこだまする
不二子の嫌ー!の声(笑)

ロマノフ朝の黄金を
狙うルパンが政治の闇
に蠢く謎の教団と対決!

ルパン三世TVスペシャル第4弾

「ルパン三世 ロシアより愛をこめて」

図書館のエロ姉ちゃんのセクシーショットと被るオープニング(笑)ルパン一味が生粋の泥棒である事がわかる一本。ロシア革命により崩壊するロマノフ王朝ロシア帝国。ロマノフ王家がアメリカへ脱出。後に皇女アナスタシアが生き延びていた事は有名な話。その際持ち出された金塊の強奪を狙うルパン。前に立ちふさがるのはデカチビコンビの殺し屋と背後にいるラスプーチンの末裔率いる謎の教団…そして不二子と組む謎の女ジュディ。

比較的ストーリーに金塊争奪戦と言う太い芯が入っており、そこに絡む強力な敵、謎のヒロインとまとまっている感じ。また、そのラストは…今回も時勢が絡みソ連崩壊が関連。(前回は湾岸戦争)確かに衝撃的でしたからね…ベルリンの壁崩壊からの流れは…。見えなかった東側の困窮たるや…。そこに嘗ての帝国崩壊ネタを被せてくるのがルパンならではのロマンでしょうか。

今作はルパン、次元に不二子が出ずっぱりになり(当然ながら一回不二子裏切るけど…)それは良いんだけど、五エ門が…妙な事に。何故か最初からラスプーチンの末裔ラスプートンの教団にいて修行中って…簡単に斬鉄剣盗まれてるし…。

このラスプートン中々オカルトで強い。何故か、達人五エ門でも攻撃をかわせない、次元のマグナムは近距離で避ける…相手の心を読むサトリキャラ。しかも人の口や鼻、耳の穴に人差し指を打ち込むと言う変態…(笑)ラストも凶悪だし印象深いですね…。あの形は(笑)

途中の金塊が収められている泥棒銀行の設定もお気に入りです。泥棒たちが盗んだものを預ける専門銀行。名前はバンク・オブ・リバティと洒落ている。ここに正攻法で勝負するルパンが懐かしいし、そのやり口はルパンの素になった黄金の七人と同じで感慨深い。

殺し屋のデカチビコンビも味がある。ビッグマウスジョーとラッキーのコンビ。凶悪だけどどこか憎めないコンビでラッキーは後半まで出ますし。ヒロインも中々やる女性で目立ちますし。

あれ…意外にまともだったかな。ただ…この展開に銭形が入るすきがない(笑)完全にコメディリリーフなんですよ。五エ門と銭形がババを引いたかなと。

後…ラストの不二子の嫌ー、ルパン嫌ー!の声がかわいいんです。エロじゃないですよ。ルパンがやる事を止めようとする不二子がかわいい。そこも見どころかなぁ…(笑)

これでルパン三世TVスペシャルはコンプです。後…映画一本が見てるけどレビューなしなのでまたそのうちに…。
滝和也

滝和也