“たった2日前に会っただけ。なぜだろう。まだ酒が抜けていないのかな。”
ゲイである事をどこかで恥じているラッセルは、クラブで出会ったグレンとそのまま週末を過ごすことに。行きずりの関係だったハズの二人は互いに惹かれていくが、グレンが週明けに国外に移住する事を知り…。
やっと観たアンドリュー・ヘイ監督。劇中にも“眺めのいい部屋”が引用されているように、ジェームズ・アイヴォリーにはかなり影響を受けていそう。どことなく“ビフォア・サンライズ”のような雰囲気もあり、終始身近であり、どこか羨ましく切ない、日常に潜む魔法のような出会いと別れを見事に表現。
別れ際のキスなんて、映画だったら当たり前な情景だけど、監督自身がゲイであることやその体験が、シーンにそれ以上の意味を含ませる。会話の一つ一つに至っても、素敵な映画だった。