千年女優

シビル・ウォー/キャプテン・アメリカの千年女優のレビュー・感想・評価

4.5
ヒドラのテロ阻止に成功するも一般人への被害で非難を集めて国連統治を要請されるアベンジャーズ。ウルトロン事件を反省するアイアンマンが賛成する一方権力の暴走を危惧するキャプテン・アメリカは反対。キャプテンの親友バッキーが疑われるテロが発生したことで分裂が決定的となって勃発した彼らの「内戦」を描くヒーロー映画です。

MCU第13作目となる作品で本作監督のルッソ兄弟が手掛けたキャプテン・アメリカの前作『ウィンター・ソルジャー』とアイアンマン中心に展開した『エイジ・オブ・ウルトロン』を伏線に、お馴染みの面々に加えてアントマン、ファルコン、ブラックパンサー、スパイダーマンが参戦しての、格闘ゲームのような夢の対戦が繰り広げられます。

これまでのドリーミーな空想世界を下地により現実的な「ヒーローたるもの」を問う深みのある物語は見事で、地球にはキャプテンとアイアンマン、理想に燃える生粋のヒーローと、個人主義ながら後天的に目覚めたヒーローという異なるヒーロー観を持つ二人がいることを強烈に印象付けます。後の展開にも大きな布石を打つ圧巻の一作です。
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