良い映画だったけど、つまらないと云う人の気持ちも分かる
＊エッチで、痛々しい場面なんかもあるので、誰かと一緒に観る際は注意したほうがいいかもです。
「人工知能の到来は避けられない…いつかAIは人間を原始人とみなすだろう」
この台詞の通り、今作は人間が避けることの出来ない残酷な現実を淡々と描いています。
内容はかなり淡白ながら、メッセージ性がかなり強烈でした。一つ一つのカットが視覚的にとても美しく、自分はドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の『ボーダーライン』を思い出しました。
AIをテーマにした映画は山程ありますが、最近の作品になればなるほど、その結末に人間への《救い》《希望》の無いものが多くなっているような気がします。それも、AIの到来が現実味を帯びてきたことで、その優良性が明確になってきたからなのかもしれません。
ラストシーンなんかを見ると、人間が機械に頼って生きている限り、人間とAIが同等の存在として共存するのは難しいかなと思ってしまいます。
最後まで観ると良作だと思えましたが、ラストまで派手なイベントはほとんど起きず、かなり静かに淡々と映画は進行していくので、自分は正直、序盤で寝落ちしそうでした……。
あと、どこかのシーンを一瞬見逃してしまったからなのか、主人公の感情の変化にあまり共感できませんでした。もう少し主人公の行動のキッカケになるような要素が欲しかったです。そういった点も含めて、つまらなく感じてしまう人の気持ちも少し分かります。
SF系は大概好きですが、やっぱり『ターミネーター』みたいなドンパチ系のSFアクションの方が好みなんだなと実感しました。
