くろのにつけ

ズートピアのくろのにつけのレビュー・感想・評価

ズートピア(2016年製作の映画)
4.8
行った映画館が字幕をやっていなかったので吹替で鑑賞しました。
やっぱり字幕が観たかったな〜。
と、ジュディが列車に乗って最初にズートピアに上京する場面でかかる主題歌を聴いた時には思わずにはいられませんでしたが、吹替でもキャラクターの声が違和感なく合っていて充分楽しめました。

肉食動物と草食動物が共存して、まるで動物が人間のような生活を送って暮らしている動物達の楽園ズートピア。
モフモフの動物達の毛一本一本まで分かるぐらいに細かに表現されている高品質なアニメーション映像から目が離せませんし、動物の世界に置き換えて描かれるいじめや差別問題を扱った脚本のテーマも深くて話自体もこれまた見応えがあります。
大人から子供まで幅広い年代層が楽しめるエンターテイメント作品です。

史上初の新人ウサギ警察官のジュディがとても可愛らしく、様々な差別や困難にぶち当たりながら現状を打開するために健気にひたすら前向きに頑張る姿に心を打たれます。
口では強がっていても動揺したり落ち込むと、鼻がヒクヒクしたり耳が垂れたりする真っ直ぐで前向きなジュディが可愛くてたまりませんでした。
そらこんな可愛い娘が都会に単身赴任してウサギ史上初の警察官なんて仕事に就いたら、パパとママは心配で仕方なくて毎日スマホに電話かけてくるわと思いました。

また、成り行きでジュディを近くで見守ることになったキツネのニックが心まで丸ごと超イケメンの憎いキャラクターです。
いい加減な詐欺師だと自称しておいて、ジュディを騙してアイスキャンデー製造して販売しておいてからの、一緒に過ごしているうちに徐々に分かってくる素のニック像のギャップですよ。
いい男でした。
なんですか、あの純真な夢を持っていた子供時代のエピソードのキツネは。
なんですか、あの怒るところはしっかり怒るうえに何で怒っているかもちゃんと言う。背中で語って静かに警察署を後にするキツネは。
なんですか、あのジュディが本気で泣きそうになると空気を確実に読み、的確にスマートにフォローする。広い心を配ることを決して忘れないキツネは。
大局が読めちゃうキツネ、イケメーン!( ゚д゚)
本当に大切なものは解っているキツネ、イケメーン!!( ゚д゚)
詐欺師の腕前で食べていたとはいえ、いかに世間でキツネは嘘つきという評価にしても、このイケメン度と頭の良さで何故に無職だったのか荒んだニックよ(°_°)
ジュディ惚れてまうやないかーい。
私の仲間になってよとかジュディがお願いしてまうやないかーい。
最初に落としておいてからジュディの中のニック株を怒涛の勢いで上げてくる巧みな脚本のテクニックですよ(笑)!
さすがのディズニーに唸りました。

ここで観られるとは思わなかった某動物によるゴッドファーザーのパロディ、ニックの知り合いの教習所のナマケモノ、まさかのヌーディスト・ヨガ、署長もドルオタなど。
笑える小ネタも程良く話の主軸に絡んでくるように盛り込まれていて、さすがのディズニーです。
抜かりがありません!

ズートピアで起こる動物達の失踪事件の解明も謎解きもしっかりされているので、最後までとても面白かったです。
太鼓判でオススメ出来る何度観ても楽しめるだろう名作です。
字幕も観たいし何回か観たいのでBlu-ray購入を検討します(^O^)/
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