地球の秩序を保つため、怪獣王の覇権をかけてゴジラとギドラがお供と一緒にマウント取り合う怒涛の怪獣対戦エンタメ。前作より俄然面白くなってて大変楽しめた。ゴジラに恨み持つ家族の回想からの始まり方がまた「ガメラ3」みたいだなぁと思って観初めたら、本家ゴジラシリーズにちゃんとリスペクト感じる出来で感心。人間側のドラマは家族愛と自己犠牲を歪に入れ込んだ感じで雑。怪獣の調査保護機関モナークの活動資金はどっから出てんのかしら？冬眠してた怪獣たちを起こしちゃう環境テロ組織のリセット思想もよく分からん。前作から続投したサリー・ホーキンスは出す意味があったのか、見せ場なく前半で退出。一方で渡辺謙演じる芹沢博士はゴジラ愛を貫き美味しいとこ持っていく。チャン・ツィイーが吉瀬美智子に見えていかん。双子なのは本家「モスラ」へのオマージュ？今作の主役は怪獣達。各々人間味があって感情が分かりやすくて魅力的。ゴジラもただ無双でなく、ギドラとのタイマンからのラドンも加わって再戦中にオキシジェンデストロイヤーで痛手を負って一時撤退。地球の為に奮闘する背中に応援したくなる。宇宙怪獣ギドラが非道でチョイ間抜け。モスラが可憐な美女。対ラドン戦での追い詰められた女は怖いわよ演出とか笑っちゃうけど好き。応援しちゃう。劇中ゴジラのテーマを変な祭囃子風にアレンジにしてたのはいただけない。エンドロール後半のモスラの歌の美しいインストアレンジと、ほぼスコア通りのゴジラのテーマにはグッときた。
