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ギヴァー 記憶を注ぐ者のanonのネタバレレビュー・内容・結末

ギヴァー 記憶を注ぐ者(2014年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

世界的ベストセラー小説×アカデミー俳優が贈る近未来SF大作。
という番組紹介に惹かれて録画したものの、「もしかして実際見たらがっかりする系?」と観るのが後回しになっていた。
期待値が大き過ぎなかったせいか、ありがちといえばそうかもしれないけど、思っていたよりも良かった。
モノクロの映像が多めで、主人公や状況の変化に伴ってカラーになる見せ方はよかった。

平和のための徹底した管理社会で、職業やパートナー・家族の選択や時間の使い方、ふるまい方、話し方の自由すらなく、音楽やダンスもない、薬で感情が抑制される社会を否定して、管理側の長老を絶対悪のように描いていて、確かにそれらにはものすごく抵抗を感じるけれど、戦争や差別、不公平がないというプラスの面は大きい。自由や楽しさを残したまま戦争などのマイナス面だけなくすように変えていけたらいいのに。これは映画だからまあいいけれど、現実の世界がそう変わればいいのに…と思わずにはいられない。
主人公が境界近くで力尽きそうになったときに見回すと近くにソリが落ちていて…というのはご都合主義と思えなくもないけど、もうだめだと思ったときに意外と近くに打開するための何かが落ちているかもしれないので覚えておいたらいつか役に立つかもしれないという教訓なのかもしれない。

最後の方で家があったのはまあまあ違和感。電飾されて中が暖かいんだろうなという煙も出ていたけど、あそこに誰かが住んでいるということは、境界を越えてる人がいるということで、こっそり脱け出すかもともと境界の外にいたのか…謎。レシーヴァーが境界に到達すれば人々の記憶が戻るという設定だけど何か機械をつけられているわけでもないし、管理するときにそんな設定するかなあ…と結構疑問に思ったり。あと友人アッシャーはフィオナのようにはつかまらなかったんだなあ…かなりの監視社会だけど穴はあるんだな…友人はつかまらない方がよかったしフィオナも結果助かったから結果は良かったけど。

主人公が良くも悪くも個人的にあまり印象に残らないタイプで、だからこそ話に集中しやすかったのかもしれない。主人公の友人フィオナがきれいだった。あとタイトルにもなってるギヴァーのキャラクターは良かったと思うし、メリル・ストリープってこういう役がとても似合う。

2023-027
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