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カリートの道のkuuのレビュー・感想・評価

カリートの道(1993年製作の映画)
4.1
『カリートの道』
原題Carlito's Way.
製作年1993年。上映時間145分。

1975年、ニューヨーク。
麻薬ビジネスで名を轟かせた暗黒街の大物カリートがムショ(刑務所)から出獄。
彼は犯罪から足を洗うことを決意し、クラブの経営者に収まる。
かつての恋人ゲイルとよりを戻すこともできたが、捜査当局からは執拗にマークされ、さらにブロンクスの新興マフィア、ベニーとのいざこざも絶えない。
そんな折、カリートはマフィアに脅迫されていた弁護士デイブを助けるが、それがきっかけで命を狙われるハメに

ブライアン・デ・バルマ監督はサスペンス映画で有名だそうやけど、過激な暴力描写で話題となった
『スカーフェイス』 とか、
大ヒット作『アンタッチャブル』 とかギャン グ映画作家として小生は記憶してるかな。
今作品の冒頭、アル・パチーノ演じるカリートが撃たれてもて、担架で運ばれる。
その姿をとらえたモノクロの俯瞰し移動ショット。
彼を見つめている一人の女。
カリートは遠のいてゆく意識のなかで壁の広告を見る
"escape from paradise"

ほんで、今作品は時をさかのぼる。。。

脚本のデヴィッド・コープは、
『海岸を歩いたりすることがロマンチックなのではない。
それは"喪失"のなか にこそある。
それがデ・パルマ監督のすべての映画が 行き着くところだ。
純粋さ、真実の愛、生命の喪失、 究極の相手を見つけ、しかし手に入らないこと。それ が本当のロマンチックなんだ』
と映画雑誌で語ってた。
烏滸がましいけど、今作品はただ単なるバイオレンス映画違って、古き善き時代の仁侠モン映画を思わせるような男の見果てぬ夢に咽び哭く(なく)メチャクチャずば抜けた映像のロマンやなぁと個人的に思いました。
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