ボブおじさん

シークレット・ミッションのボブおじさんのレビュー・感想・評価

シークレット・ミッション(2013年製作の映画)
3.8
〝幼い頃は配給が途切れることが怖かった。訓練の時は生き残れるか、党に見捨てられないかと怖かった。だが今は……自分が変わりそうで怖い〟

北朝鮮の特殊部隊で厳しい訓練を終えたエリートスパイのリュファワンは大規模な作戦実行に備え南に潜入、田舎町でバカのふりをして地域に溶け込むよう命じられた。彼は町で住民を観察しながら、作戦実行命令が下されるその時をひたすら待ちわびていた。2年が経ちすっかり愛されキャラとして認知された頃、同志のヘランと部下のヘジンがスパイとして送り込まれてくる。

前半はスパイ映画とは思えないほどハートフルでユルユルのコメディタッチの展開だったが、党本部から出されたある指令をきっかけに後半は一転、スピーディーなノンストップアクション映画へと切り替わる。

主演のキム・スヒョンが前半と後半では、全くの別人。まるで天然キャラのコメディアンと動きキレッキレのアクション俳優の2人でリュファンという1人の男を演じているかのようだった😊

韓国の田舎町で貧しくも温かい人々に囲まれて生活する内に、徐々に自分の居場所を見い出してしまった男が、祖国の任務と敵国の人情の板挟みに揺れる。果たして彼はどちらに付くのか?