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めぐり逢わせのお弁当のkuuのレビュー・感想・評価

めぐり逢わせのお弁当(2013年製作の映画)
3.8
『めぐり逢わせのお弁当』
原題Dabba. 英題The Lunchbox
製作年2013年。上映時間105分。

印度で広く利用されている実在の弁当配達システムを題材に、誤配送の弁当がもたらした男女の偶然の出会いと心の触れ合いを描いたドラマ。

大都市ムンバイのオフィス街では、昼時にダッバーワーラーと呼ばれる弁当配達人が、慌ただしく複数の弁当箱を配って歩く。
ある日、主婦イラが夫の愛情を取り戻すために腕をふるった4段重ねの弁当が、男やもめのサージャンのもとに誤って届けられる。
イラは空っぽになって戻ってきた弁当箱を見て喜ぶが、その弁当を食べたはずの夫からは何も反応がない。
不審に思ったイラは翌日、弁当に手紙を忍ばせるが。。。

今作品は、最近はあまり喰ってないが、ガキの頃からよく知っているもの、つまり文字通りのお弁当箱を中心に展開している。
この単純な弁当てのの背後に複雑で強力なメッセージがあるんやろと思います。
爽やかで繊細、そして、深遠なお話で、観慣れたストーリーの筋書きに従わないことで、予測可能な映画とは対照的で単純かな。
イラとサジャンは、これまで会ったことがないという事実にもかかわらず、これらの弁当交換を通じて、関係を構築し、エスカレートする優れた展開があるかな。
それぞれのキャラには、現在の生活に深い不満があり、弁当の手紙で表現することで改善されていることがわかる。
このラブストーリーは、性的に魅力的でも情熱的でもないかもしれないけど、それ故に、彼らの関係をさらに意味のある深いものにしていくんかな。
イラとサジャンはお互いに彼らの人生の困難の真っ只中に慰めを見つける。
魅力は一目ぼれではなく、お互いの苦難に対する信頼、理解、認識の結果かな。
観てる側は、最初からイラとサジャンの年齢差が大きいことを知ってるが、登場人物自身は、この違いがどの程度あるかを知らない。
人生の異なる段階で、彼らの関係は愛のテーマだけじゃなく、人生のあらゆる段階のテーマも探求する。
視聴者は彼らの関係と、映画全体のニュアンスを理解することができる。伝えられる感情は、多くの米国制作映画よりも微妙やけど。
映画の内容は、精巧で情熱的なシーンではなく、各キャラが経験する思考の苦痛から来てる。
せやから、今作品は、それほど刺激的でもないし、逆に退屈でもない物語でした。
映画のエンディングは、小生が期待していた道をたどっていなかった。
しかし、予測不可能でおそらくあまり望ましくない結末は、繊細さと熟考の映画のテーマに続くんやろなぁ。
それこそ、伝統的なラブストーリーを爽やかで示唆に富むものにし、観てる側に愛の本質と、一般的な人間関係について考えるよう促してるかな。
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