さうすぽー

Mommy/マミーのさうすぽーのレビュー・感想・評価

Mommy/マミー(2014年製作の映画)
4.9
自己満足点 93点

"残したのは希望か、愛か"
架空の法律でもどこか現実的で、なおかつ考えさせられるテーマでした。

グザヴィエ・ドランの監督作品、初観賞です。
ADHDの息子と母の親子を描く重苦しいストーリー。
重いテーマの割りに演出がポップで時折明るい。だけど容赦なく描く所に感銘を受けました。

映像が1:1の正方形で最初違和感があるものの、徐々に慣れてきて好きになってきますが、中盤にてOASISのワンダーウォールが流れる所で映像が横に広がる場面は本当に圧巻です!
また、ラスト直前の幻想シーンで母が息子を思う姿に胸を打たれながらも辛いラストへ向かう展開等、最後まで心を打たれて映画を終えました。

この母親は見方によっては良い母親とは言えない部分もあります。しかし、強い母親です。ADHDの息子という難しい問題ではあるし最後の選択も正解だと一概には言えませんが、母の心情が理解出来ます。ADHDの息子も劇中で数々の問題行動を起こしますが、優しい一面も見せたりと決して憎めません。また、隣の乞音症の女性もこの親子との交流で変化していくなど、3人とも凄く大好きになれるしこの3人の関係性が大好きです。

放心するほど大傑作です!