Canape

シャングリラ、天国の誘惑、罪の楽園のCanapeのレビュー・感想・評価

3.6
レイブが題材の珍しいブラジル映画。レイブの裏側で繰り返される快楽と闇の物語。登場人物は少ないけれど、時系列がバラバラで流れるように進む物語。結構踊ってるし、性描写も多いから見るというより眺める感じの作品。ドラッグを飴を食べるみたいに口に入れる。緊張とともに含んだ一滴。一滴だけ多く口に入った液体が変えた運命。ギリギリをいく人々と現実と別世界の間を漂って戻れなくなってしまった人、取り返しのつかない傷を負った人、遠くに行ってしまった人。攻めてるジャケットとは裏腹に、クラブとは違う開放的な空気や温度までが伝わり、美しい風景の中で夢のように咲いては終わるレイブに刹那を感じ、悲しくて胸がぎゅうっと締め付けられ、揺れ動く人の中で交わった視線と運命にぞわっとしました。クラブミュージックや音楽が好きな方達も楽しめる作品だと思います。
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