🎬ケン・ローチ監督作品にしてはマイルド。内容は『労働者階級が体制の抑圧と闘う』毎度お馴染みの左翼っぷり(伝記)ですが、本作は”バイオレンスみ”が皆無。しかも求めるのは『自由に踊りたいのん🎶🕺』と、歌い踊り人生を謳歌する権利…へ…平和だわッ(´･ω･`)💦(と現代だから思えるのネ

【🇫🇷カンヌ国際映画祭(パルムドール・監督賞・脚本賞・男優賞・女優賞)など７部門ノミネート】

実在したとは言え、こんな地味な🇮🇪アイルランドの男性を描く意味を考えるとき、あぁ深いなぁ…と思うのですた。BBCの歴史ドラマぽい質感で🎞短尺なので見やすい。そして全く、野は駆けまてんww(邦題のせいで⚽️サッカー選手の伝記かと思たわ)

なぜかアンドリュー・スコット(『📺SHERLOCK』のモリアーティ役など)出演作を網羅しつつあるアタシでつ

• #1930年代
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嫌な時代だな…
踊ったり、歌ったり、
色々なことを習ったり
何がいけないのか？
静かに暮らせって
なんで決めるの❗️😡
やり方も汚いしさー
腹立たしい話でしたよ😠
ホールで楽しむみんなの笑顔☺️
悔しいね…😞
でも若者たちが引き継いでくれる✨
よかった😊

• #riekon洋画2021

　1919年からのアイルランド独立運動と、そこから飛び火したアイルランド内戦もようやく終わり平和な生活が訪れたかのように見えた。1932年のアイルランド、そこで貧しい人々のために闘った実在の活動家ジミー・グラルトンを描く。

　実に、ケン・ローチがアイランドの様子を直接的に描くのは、今作で二度目になる。アイルランド独立戦争と内戦の地獄を描いた『麦の穂をゆらす風』が、一つ目の作品となると、今作はその『麦の穂をゆらす風』の後のアイルランドを描いた、いわば『ジミー、野を駆ける伝説』は『麦の穂をゆらす風』の続編なのである。
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　アイルランドの広大な草原を背景に繰り広げられる、「権力者」とそれに搾取される「貧しき人々」の構図。時代は変われど、『麦の穂をゆらす風』の時とやっている事は変わらないなァと、しかし今作で繰り広げられる両者の対立は「戦闘」「戦争」ではなく、「議論」イデオロギーの衝突が「演説」や「話し合い」として勃発する。
　ジミーの戦いは、皆が歌ったり、踊ったり、またボクシングや美術を教えたりすることができる「ホール」を守ること。厳格な教会や市長は、風俗を乱すホールを目の敵にし、ついに圧力をかけた。
　しばしば、ケン・ローチ監督作品では、娯楽に興じる貧しい人々の様子がとても楽しく描かれる。それは「歌」（『リフ・ラフ』のヒロイン）であり、「スポーツ」（『ケス』のサッカー、『麦の穂をゆらす風』のハーリング）である。貧しい生活を照らす僅かな光としての「娯楽」、それを権力者が禁止するなら、ジミーはその光を取り戻すために、自由を取り戻すために闘うという訳だ。

　劇中では「キリストか？グラルトン（主人公）か？」というセリフが出てくる。これは世俗主義を代表するグラルトンと、聖職者主義、教会との対立を示す。この二つの対立は『麦の穂をゆらす風』における弟主人公と兄との対立と重なり、やはり今作でも両者は互いにリスペクトし合いながら、対立し、議論する。
　この描き方にも、ケン・ローチは今作でどちらかを一方的に批判することはないということがよく分かるし、そこが彼のクレバーな所だと思う。

　ジミーは権力に勝てるのか、しかし、たとえジミーが負けても、彼が伝えた音楽やダンスは後世に伝播する。今作を、ケン・ローチ版『いまを生きる』、『インビクタス/負けざる者たち』とも言えると思う。本人が負けだったとしても、その強き意志は確かに受け継がれる。その結果が今作のオープニングであり、実際に、我々はその伝播する様子を目の当たりにする。ジミーは負けていない、まだ闘い続けている。

• #第67回カンヌコンペ作品