「さよならを待つふたりのために」のベストセラー小説を映画化した青春ロマンス作品。
ヘイゼル・グレース・ランカスターは末期ガンの患者。今は奇跡的に薬が効いてあるけれど、学校にも行けず友達もなく酸素ボンベが手放せない。
ある時ヘイゼルは、両親に言われていやいや参加したガン患者の集会へ、片脚を切断して骨肉腫を克服したオーガスタス・ウォーターズと出会う。オーガスタスは独自の感性が光るヘイゼルに恋をするが、ヘイゼルは彼を傷つけまいと頑に距離を置く。
そんな彼女に、素晴らしい贈り物をするオーガスタス。ヘイゼルが大好きな作家にメールを送り、返信をもらったのだが…
『運命がくれた、今日が愛しい。』
キャスト達が本当にポジティブで輝いており、人生の不条理に苦悩しつつも、一瞬一瞬を力強く生きている姿が素晴らしい。
限りある時間の中に存在する、幾つかの無限や永遠はとても儚い。そんな限られた時間の中で、2人が交わす会話でのガスの関わり方や生卵のシーンなど、彼のユーモアと人生を謳歌している雰囲気があり印象的でしたね。
作家役で出演していたウィレム・デフォーの役柄が、とても嫌なパジャマ野郎でしたが妙にハマっていて、後からジワジワときます。
僅か17歳で、いつか来るその時間を受け入れながらも、しっかりと顔を上げ前を向けれたのは、ガスや両親をはじめ、周囲の支えと理解があったからでしょう。
いつやってくるか分からない、必ずやってくるその時間まで、悔いなく終わりを迎えられ誰かの心の中に残る人生を送りたいものです。