リズアーメッドが美しい。あの半生を見せられて、彼の現在を否定できる人がどれだけ居るだろう。”テロを起こす側”と勝手に決めつけられる人たち。彼が髭を剃らない/剃れない心境もよくわかる。
彼女がよかれと思ってあの題材で個展を開くのもわかるし、それを拒絶した彼の指摘は完全に的を得てる。でも私だってやっちゃいそうじゃない？他人のふんどしでラブ＆ピース！って承認欲求満たしちゃいそうじゃない？今SNSで似たようなことしてるんじゃない？
インタビュアーが最後の最後でアメリカそのものな判断を下してしまうのも皮肉だ。多分リベラルな立場で信念を持ってあの場に居たはずの人なのに、偏見って根深い。でもあの瞬間に正しい判断ができる人がどれだけいるだろう。無理ゲーだ。
ものすごくよくできた脚本だと思うし、現在進行形のリアルな問題だし、圧倒的に見てよかった。リズアーメッドの出演作を見てみよ～とか思わなければきっと知らないままの作品だったと思うので、何かのファンになると見識が広がって良いことしかないな。
