きゃら

イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密のきゃらのレビュー・感想・評価

3.9
天才と呼ばれる人の人生を描いた映画が好きなのでずっと観たかった映画。
またまたBS松竹東急さんに感謝。

事実に基づいた物語です。

天才数学者の天才ぶり変人ぶりが興味深くまた戦争時の国家の非情さに考えさせられ、見応えがありました。

第二次大戦時の英国を舞台に敵であるドイツの最強の暗号を解くために雇われた天才数学者の奮闘とその人生を描いたストーリー。

空気が読めず人付き合いが下手で独特の世界を持つ天才数学者である主人公の姿と、はじめは仕事仲間の中で浮いていた主人公が同僚の女性の助けを借りながら仲間達に認められていき目標に近づく過程、並行して主人公の少年時代や大戦後の姿が丁寧に描かれています。

この作品のうちの1つのテーマでもあるのが、主人公が同性愛者である事です。
当時同性愛が認められてなかった理不尽さに辛くなりました。
また戦争に完全に勝つために犠牲者が出る事を厭わない国家の姿にショックを受けました。

色恋は無いがお互いのためにと主人公に自分との結婚を提案する同僚女性に共感しました。
これぞまさにソウルメイトだと思いました。
私はこういう価値観も支持します。

だけど主人公は…
ラストに示された主人公の最後を知り…悲しいです。

彼が作ったマシーンの名前の秘密に胸が締め付けられました。

観ていてそうかなぁと思っていたけど、彼が作ったマシーンはコンピューターの礎になったとの事。
なんて偉大なんでしょう。

だけど、人も羨む天才だからと言って幸せとは限らない…人間や人間社会の複雑さを教えられた良作でした☆
きゃら

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