Kuni

繕い裁つ人のKuniのレビュー・感想・評価

繕い裁つ人(2015年製作の映画)
4.0
パッケージの中谷美紀の佇まいに惹かれて、私1人で観ました。

歴史のある古い洋館🏠の「南洋裁店」🪡。
ほの暗い部屋に自然光が柔らかく射し込む中、窓に向かってアンティークの足踏みミシンで縫い仕事をする女性。

静寂の中で、ミシンの音だけが心地よく響いている。

しょっぱなから、好きな世界観に惹きこまれました😍

ハンドメイドやものづくり好きには萌える、アトリエのインテリアが素敵💕


安く新しい服を買っては捨てるのが当たり前の現代に、考えさせられる良作でした。


🧵事故で車椅子になり、引きこもってしまった妹が、可愛いワンピース👗のおかげで外に出られるようになった。

etc…

登場人物の、服が人生に力を与えてくれたエピソードが色々出て来て、すごく共感した。

私も消極的だった若い頃、鮮やかな色の服や個性的な服を着たら、自信を持って接客業が出来るようになったことがある。

服はなりたい自分や人生になる為に、背中を押してくれる力がある🌈体感したことのある私には、すごく刺さる作品だった。


人生を伴走する服を作り続ける市江(中谷美紀)の仕事は、顧客の子供や、その孫の代まで寄り添い続ける。

亡くなったお爺さんが着ていたスーツをパーティで飾ると、地域の人々が1人また1人と集まって来て、故人を偲ぶシーンは涙がこぼれた。


中谷美紀の凛とした上品さ、センスの良い装いの仕事風景は美しい✨

でも、それ以外の私生活はポンコツで、モヤッとすると近所の喫茶店でチーズケーキ🎂をホール食いするお茶目さも好き☺️

熱意ある藤井と接していくうちに、頑固な市江にも少しずつ変化が生まれる余韻もいい。

片桐はいりと中尾ミエのレトロなファッションも素敵でした✨


紡いで織りなすように、丁寧に生きる。そんな世界観は、好きな人にはハマるが、合わない人にはつまらないかも。




<インテリア解説>
−南洋裁店−
古い洋館のアンティークインテリア。

(玄関)
•背の高い大きな古時計🕰。カラフルなステンドグラスの玄関ドア。

(ホール)顧客が待つスペース
•ベージュの植物柄の輸入壁紙に、ダークブラウンの腰壁。

2段の引き出し付きのサイドテーブルには、木製のテーブルライト💡とティーセット一式☕️。

モスグリーンのモケット張地のアンティークソファ&チェア。花柄のクッション2つ。
ワインレッドのゴブラン織のラグ。

チェアの隣には、赤いワンピースを着せたトルソー。

(4畳半位の小上がりの和室)
丸いちゃぶ台とえんじ色の座布団。

和服👘と割烹着を着た、母(余貴美子)がいつも居り、市江とくつろぐ部屋。


(アトリエ)市江の仕事部屋
•裾に黒い刺繍の入った水色のカーテンと、ボイルレース。

•窓際にはアンティークの足踏みミシン。

右は布のロールがたくさん立てかけてあり、左は腰高のキャビネットの上にカラフルな糸巻き🧵がたくさん。

•左の壁には壁面収納。
ハンガーに吊るされた、先代の型紙。

先代の顧客カルテは、柄の布でカバーされており、カラフルに並んでいる。

•右側は、大きな古材の作業テーブル。ここで布を裁断したり✂︎、アイロンをかける。机の上には、アーム付きのデスクライト💡。

様々なトルソーも並ぶ。

•フロストガラスのブラケットライトとペンダントライト💡

•小上がりの試着室は、窓と同じ水色のカーテン。アンティークの楕円形の全身ミラー🪞。
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