もめん豆腐

ハッピーエンドが書けるまでのもめん豆腐のレビュー・感想・評価

4.0
ABEMAでタダで観られるからって理由でテキトーに観たらとても良かった。話も役者もみんな良かった。ただ欠点はタイトルがおかしい。原題を調べたら『Stuck in Love』恋の立ち往生ってところかな?そのままの方がずっと内容に沿ってるし、その方が観る人も増えると思う。『ハッピーエンドが書けるまで』って、何だよと思ったし、そもそもハッピーエンドを書くかどうか作家性にもよるし。邦題を決めるお仕事も大変だと思うけど凝りすぎないように頼む。
話は、ある家族による、家族から派生した何人かの人々との、人と人の葛藤による物語。誰だってその人生の主人公だもの、悩んだり拗れたり恋したり憎んだりする。それは熟練になってもいいはずの“いい歳した大人”さえも、そう。いや、大人の方が経験数があるから余計こんがらがる。そんなこんがらがったお父さん役が実に良かった。この映画の主人公は多分リリー・コリンズ演じるサマンサだとは思うけど、でも登場人物全員が主人公だと言っても過言ではないほど、全員を丁寧に映し出している。最後に小さな齟齬が解決するのだけど、そこまでの道のりが実にいい。急ぎすぎないから観てるこちらも同じリズムで感情移入できる。そして彼ら全員が、起こったことによる反応と言動に不一致がなく、そこも観ていて気持ちがいい。子供が見るにはちょっと不都合な場面がいくらかあるので、良識を備えた高校生より上なら楽しめる作品のはず。
リリー・コリンズをはっきり認識したのは今回が初めてで、この子が“あの”フィル・コリンズおじさんの娘なのか〜ほえ〜ってなった(語彙力)。こんなにきれいな娘ができるほどフィルおじさんってかっこよかったっけ?と彼女の中にフィル・コリンズ成分があるかを探す。すると、あったよ。意外と目元はお父さんに似てる。あてくしの中学時代かな?ヒットチャートで常にランクインしてたフィルおじさん。ドラムを叩いて歌う人といえば
フィル・コリンズ、高橋幸宏、稲垣潤一and笠浩二(CCB)。ただの昭和の知識なのでスルーで、よろ。
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