洋画好きのえび

ライト/オフの洋画好きのえびのレビュー・感想・評価

ライト/オフ(2016年製作の映画)
3.5
久しぶりに映画鑑賞しました!サクッと見られるホラーとしてはなかなか良いです。

離れて暮らす弟の体調不良を理由に福祉局の人間から呼び出されたレベッカ。弟は週に3回も授業中に居眠りをしてしまい、体調も悪そうな様子。福祉局が弟と暮らす母に電話をしても母が電話に出ないため、レベッカが呼び出されたのだった。
レベッカが居眠りの理由を弟に尋ねると、電気を消すと「何か」が暗闇から襲いかかって来るため眠れないのだと言う。弟を心配したレベッカは、弟を自宅に泊めたのだが、その日、その「何か」はレベッカの家にも現れた。そしてレベッカは思い出す。自分も子供の頃、家に居る「何か」に怯えていたことを…

「電気を消すと何かが来る」
映画の冒頭で早速その「何か」の性質がわかる映像が流れるのですが…これは…怖いですね。幼い頃、暗闇が怖くて豆電球だけつけて寝たりしたものですが、その時の記憶が蘇ってきました。電気をつけると、消える。電気を消すと、現れる。そして電気をつけたり消したりを繰り返すたびに、その「何か」は自分に近づいてくる… これは全世界共通で恐怖を呼び起こす秀逸な設定ではないでしょうか。「何か」の正体がわからなくても十分怖いです。

ただ、怖さのピークは前半まで、といったところ。後半はその「何か」の正体が明かされていくのですが、何だそれ???というのが正直な印象です。ちょっと無理矢理感があるなぁと思ってしまいました。もっと「何か」のバックグラウンドを掘り下げるようなシーンや前日譚みたいなものを盛り込まないと唐突感が否めません。こういう時、欧米ホラーよりもジャパニーズホラーの方が背景設定の作り込みや語り方が丁寧で上手いなぁと思ってしまいますね。「何か」って例のアレと設定自体は似ているはずなんですけどね…やっぱり例のアレの方が怖いし、異常性が観客に伝わってくる気がします。

色々書きましたが、2時間という短時間で程よくドキドキハラハラできるのでバランスの良い作品だと思います。