ゴン吉

紙の月のゴン吉のレビュー・感想・評価

紙の月(2014年製作の映画)
4.1
銀行の契約社員になった主婦が顧客から預かった金を横領するヒューマンサスペンスドラマ。
宮沢りえが7年ぶりに映画主演を務め、池松壮亮、大島優子、小林聡美、石橋蓮司、平祐奈らが共演。
原作は角田光代のベストセラー小説。 

1994年。優しい夫と二人暮らしの主婦の梅澤梨花(宮沢りえ)は銀行の契約社員となり個人客への外回りの営業をするようになる。ある日、顧客(石橋蓮司)の孫である大学生(池松壮亮)と知り合い、年下の彼に熱を上げていく。そして顧客から預かった金を横領してまで彼に貢いだり、豪遊するようになる....

これまで慎ましい生活を送っていた主婦が自分で金を稼ぐようになり、自由に使える金ができたことで遊ぶようになる。
一度快楽を覚えてしまうと、カードで支払ったり、さらには顧客の金を横領してまでも遊びをやめられなくなる。
イケメンの大学生には無理やり金を貸し付けてアバンチュールを楽しんだり、146万5360円もするホテルに泊まったり、BMWを買ったり、セカンドハウスを借りたりと歯止めが効かなくなり、やりたい放題。
そんな愛欲に溺れ豪遊をやめられなくなった女子行員を宮沢りえが好演し、真面目で厳格なベテラン女子行員を演じる小林聡美と小悪魔的な若い女子行員役の大島優子がストーリーを盛り上げる。
ヒロインの横領にのめり込んでいく過程が丁寧に描かれているが、個人的にはヒロインには全く同情の余地が感じられずイライラさせられた。
そんな彼女が最後に選んだ道は?
「行きます 行くべきところに それしかないですから」 

2023.8 テレ東で鑑賞(午後ロード)   
第38回 日本アカデミー賞で優秀主演女優賞を受賞(2015年)  
第27回東京国際映画祭で最優秀女優賞と観客賞を受賞(2014年)
ゴン吉

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