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聖者の午後のessのレビュー・感想・評価

聖者の午後(2012年製作の映画)
3.4
2022年 1月10日 unextにて。

ブラジルのルーザー3人組の日常を、スタイリッシュに描いた作品。

特に前情報なしで見たが、モノクロでジム・ジャームッシュへのリスペクト溢れる雰囲気のせいか(部屋にstranger than paradiceのポスターが貼ってあった)、duckseasonを思い出した。

オリンピックを控えて国が特需で賑やかになろうが、蚊帳の外にいる人間には関係がない。いつでも金がないし、ビールとウィードで日常を怠惰に過ごす彼ら。主人公達の現状への焦燥感とかエスケープ願望とか痛いほどに共感する。

ルーザーの怠惰な日常をダラダラと映すような映画ではあるんだけど、時の流れの非常さに目眩を覚えた。

後半の焦燥感が迸っている流れからのラストシーンは、だいぶ小洒落てるし良い終わり方だったなあ。
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