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ジャッジ 裁かれる判事のolnのレビュー・感想・評価

ジャッジ 裁かれる判事(2014年製作の映画)
3.8
【身勝手な思いは素知らぬ顔をしてすれ違う】
ジャンル:法廷アンジャッシュ

絶対に自らチョイスしないタイプの作品ですが、いつもお世話になっている美容師さんからの激推しで観てみました。

『世界』とは、個人の認識によって構築されています。その人がどう見るか、如何に解釈するか、どんな経緯でそこに居るか、さまざまな変数の上に今があり、各個人ごとに情報を誤読して理解したつもりになっているものが、世界だと言って過言ではないでしょう。なんだか最近、私のレビューが宗教じみている気がしますが、何も信仰していないし、謎の団体にも所属していないのでご安心ください。体調は薄っすらズルズルと悪いですが、精神はすこぶる元気です。

さて本作は、主人公から見た父親と、父から見た息子を中心として語られます。互いに憤りはあるが、そこに愛がないわけではない。ただ、息子としては、支えてほしかった時期に突然冷たくなった父を赦すことができない。父が背負った十字架は何か。それぞれのストーリーを経て、絡んでしまった愛憎を紐解いていく筋立てです。

こういう関係性が拗れた事態に陥ることがとても嫌なので、私個人の理念として、考え方・プロセスを踏まえて話し合うことを徹底しています。それで決裂するなら関係を続ける必要がないし、相互に理解できれば勝手に関係が続いていきます。でも、本作の理由だった場合は「どないせいっちゅーねん」という感情になるでしょうから、そんなときはキリスト教の隣人を愛せ精神に還るのでしょうね。
結局、宗教の話になりました。宗教と政治とヒップホップの話はほどほどに。
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