Nobu

閉ざされたカーテンのNobuのレビュー・感想・評価

閉ざされたカーテン(2013年製作の映画)
4.7
わからない。わかりそうでわからない。でも、そのわからなさが気持ちいい!そんな映画なかなかないでしょ。この映画は、想像が想像をよんで、観賞後しばらく経っても、頭から離れない。
最初の男は誰?
カーテンは何を表すの?
女性はどういう存在なの?
泥棒は、もしかしてイラン政府の暗喩?
犬は?
監督のどういう思想や苦悩が映し出されているの?
一つ一つのシーンが丁寧で、そして構成も複雑で、だからこそいつまでも考えていたくなる。何回でも観たくなる。
「これは映画ではない」でも有名なパナヒ監督。イランで逮捕され、20年間の映画製作を禁止されている。わからないことに出会うと、人はそれを怖がるというけど、パナヒ氏の映画製作を禁じた政府の気持ちもわかる気がする。本当にわからない!ただ底知れぬものを感じるんですよ、この作品。ぜひ観て頂きたい。
Nobu

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