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プールサイド・デイズのdeiのネタバレレビュー・内容・結末

プールサイド・デイズ(2013年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

スティーブ・カレル演じる母親の恋人のどちゃくそな気持ち悪さがすごい。序盤の点数の話もあるけど要所要所で見せる"男らしさ"の履き違え感がヤバい。アメリカの映画でたまにある、その"男らしさ"の中に生きる控えめな男の子たちの苦悩たるや…。トニコレットが息子の隣の席に移動した時にすらそれを止めようとするプライドとか、男同士の間で起こる陰湿さが露呈していて、しかもそれが狙って起こってることじゃなく、母親と息子の間の絆が再生するシーンで補助的な役割でなんとなくつなぎで発せられるところもまた自然さが気持ち悪い。これくらい別に違和感ないでしょ、的な感じというか。

サム・ロックウェルは相変わらずの溢れんばかりの魅力で堪らない…!無邪気な大人の魅力、それになんと言ってもラスト間際での「まだここに残るべきじゃない」と言う彼はまるで千と千尋の神隠しにおける夢物語の水先案内人のような現実感の無さ。またあのプールに行った時、彼は同じようにあそこに存在してるだろうか、あの恋人や同僚たちと。思春期に現れる妖精みたい。

いやなやつのスティーブ・カレルも嫌なやつだけど俳優としては最高でした。大好き。
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