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アイアン・メイデン 血の伯爵夫人バートリのFREDDYのネタバレレビュー・内容・結末

2.9

このレビューはネタバレを含みます

「血の伯爵夫人」という異名を持つ、ヴァンパイア伝説のモデルともなったエリザベート・バートリの生涯を描いた宮廷スペクタクル作品とのことで。まず触れたいのは、本作はオスマン帝国との戦時下にあるハンガリーを舞台に、650人を殺めた連続殺人鬼である"血の伯爵夫人"エリザベート・バートリの生涯が映し出されるのだが、彼女の残虐性に焦点を当てたものではありませんし、ハンガリー副王となったトゥルゾー・ジェルジ伯爵の陰謀によって"血の伯爵夫人"に仕立て上げられていく様がピーター神父の視点から語られる。そして彼女の代名詞でもあり本作の邦題にもある拷問具「アイアン・メイデン」は、背景の一部として登場するのみで使用はなく、悪く言ってしまえば、肩透かしを食らってしまうような内容ではあるが、これはこれで余分な要素が省かれているのでエリザベート・バートリのドラマに集中が出来ますし、実際の彼女がどんな人物だったのかが気になり興味を惹かれたのも事実。個人的には最後まで楽しめましたね。ただ、エステルゴムの戦いやブダ城の包囲攻撃などといった、要するに戦場でのシーンがやや迫力に欠けていたのと、前半部分がわりとカット割りが雑に感じてしまいました。
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