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シンプル・シモンのkuuのレビュー・感想・評価

シンプル・シモン(2010年製作の映画)
3.9
『シンプル・シモン』
原題I rymden finns inga Känslor.
(直訳すると『宇宙には感情がない』でーす。 )
製作年2010年。上映時間86分。

アスペルガー症候群の主人公の目に映る世界を描き出しす長編作。
スウェーデンの名優ステラン・スカルスガルドの息子で、兄アレクサンダーも人気俳優のビル・スカルスガルドが主演を務めた。
兄弟愛、友情、そしてアスペルガー症候群がいかに多くの人の人生を変えることができるかを描いた、愛らしい物語です。

広汎性発達障害のひとつとして知られるアスペルガー症候群のシモンは、物理とSFが大好きで、気に入らないことがあると自分だけの“ロケット”にこもってしまう。
そんなシモンを理解できるのは、兄のサムだけ。
しかし、シモンのせいでサムは恋人に振られてしまう。
兄の新しい恋人探しを始めたシモンは、偶然出会った天真爛漫なイェニファーに狙いを定め、2人を近づけようとするが。。。

今作品の前半は、アスペルガー症候群の人たちの生活や、家族・友人が抱える問題などを、洞察に満ちた形で見ることができました。
作品に映し出されたニーモニック・ダイアグラムは、サイモンが表情から相手の気分を読み取るための内的補助であることもよくわかったかな。
普通の人には必要ないものだが、この症候群の特徴としては必要なんやろうな。
脚本には、多くのユーモアが織り込まれてましたし、それは観てる側に多くの安堵感を与えてくれる。
それは間違いなく本作品のプラス面やと思います。

サイモンを演じるビル・スカルスゲールドと、サイモンの兄サムを演じるマーティン・ウォールストームが出演している作品を見るんは初めて。
二人ともそれぞれの役になりきっているだけじゃなく、ホンマ親しみを共有しているように感じました。
今作品じゃ、アスペルガー症候群のサイモンの目に映る人生を多少なりとも見ることができました。
今作品の脚本家たちが繰り広げる旅は、面白いだけでなく、とても感動的でよく書けてると、ド素人ながら思いました。
今作品は、個人的には、トム・クルーズとダスティン・ホフマンが共演した『レインマン』を思い起こさせるモンがあったかな。
また、ストーリーラインがハッピーなだけでなく、映画全体を通して色彩がとても鮮やかでコントラストが強いので、個人的に気分が良く、映画をより良いものにしてくれましたし、色彩は、この映画に幸福感と興奮を与えてくれました。
みんな目立つ色を身に着けていて、どのシーンでもほとんど晴天やったかな。
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