ミカポンタス

チョコレートドーナツのミカポンタスのレビュー・感想・評価

チョコレートドーナツ(2012年製作の映画)
5.0
1年分の涙を流した気がする。
間違いなく今年観た中でベスト級だと思った。音楽も最高にいい。
木曜日の真っ昼間なのに、満席の場内なのも納得。劇場ロビーに箱ティッシュが置いてあるのにも納得。私はハンカチを忘れてこんなにも後悔した日はなかったです。

ゲイカップルがダウン症の子どもを育てるなんて、聞いたこともなかった話。でも、クスリに溺れた実の母親よりも勝る愛情で、自分たちの実の子どものように育てようとした2人には胸を打たれた。70〜80年代って同性愛者がまだまだノケ者のように扱われていた時代なんだなあと思うと、時代の流れを感じるのと同時に、怒りともやるせなさとも言えない無力な感情が溢れてきた。
どんな境遇にいても、人を愛することはできる。2人をそうさせてくれたマルコの瞳が印象的でした。
最近、人に対して少しドライになってしまってる部分が少なからずあるのかもしれないって思ってたところで観たこの作品。自分の好きなものや、愛したいと思ったものは素直に愛そうと改めて思えました。

主演のアラン・カミング、どこかで見たことあると思ったらバーレスクのあの人だった。