鰯

ある殺人に関するテーゼの鰯のレビュー・感想・評価

ある殺人に関するテーゼ(2013年製作の映画)
3.3
何が正しいか見極める方法はない

弁護士を引退し大学で講義を行うロベルトは、自らの講義中に学内で発生した殺人事件に興味を抱く。ロベルトは、小さいころから知る教え子のゴンサロの思わせぶりな態度や複数の状況証拠から彼が犯人ではないかと疑い始める。

なかなか良くできたお話ではないかと思います。見せ方がうまいので、ロベルトの推理に沿って頭を使っていました。犯人との疑いがかかるゴンサロの笑顔や一挙手一投足が結構腹立つ(いい意味で)。
ラストは解釈が分かれますし、綺麗な答えが提示される推理ものではない。好き嫌いも別れる映画かもしれません。それでも観た後に「自分はどう見たか」話したくなる映画だとは思います。その分、レビュー自体が「偏った見方」になっているのではないかと不安になります。だから書きにくい...

本筋は置いておいていくつか不満を。ロベルトが悩まされるシーンが何度も挿入されるのが結構しんどい。煙草を吸いながら1人で考え込むシーンはそんなにたくさん要るのか??もう少しテンポよく進めてほしい感じもしました。それから、事件の解明や解釈に深く関係しそうな大学の講義やレポートがいまいち活用されず。中身を推察させるヒントもなかったので残念。あとは好みの問題ですが、ほとんど笑える場面がなかったので疲れました
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