シンプルに良い話。
ただ、それ以上のものは無い。
タイムトラベルの設定がちょいとガバガバだったり、ティムの都合の良いように展開が進みすぎたりと、気持ちが離れる瞬間は多々あったし、
失敗をすべて無かったことにして能力を利用しまくってるのが気に食わなかった。
まあ能力があればそうするのは当然なんだけど、あたかもあなたのこと最初から全て知ってますばりに話を進めるティムが気持ち悪いとさえ思ってしまう。
最終的には、能力を使わずに、今のこの瞬間を幸せに生きることが大切という点に着地するんだけど、
やり直しがきかない人生の本来の尊さを、
やり直ししまくって手に入れた人生の基盤の上で訴えかけられても何も響かないよ。
だって最後の最後まで不都合な現実消し去って、うまくいかない現実に立ち向かってないんだもん。
タイムトラベルなんて使わなくていいって言いたいんなら、能力を利用して作り上げた幸せの希薄さを演出させないといけないし、
一回きりの人生の儚さがテーマなのなら、
不都合だらけの現実に真っ当に向き合って、幸せを能力を使わずに自らの努力で掴み取るストーリーを積み上げるべきだったのでは。
本来出せるはずの感動が薄れてしまっていた印象。
まあとは言っても、演技は皆素晴らしいし、
音楽や映像の表現もしつこくなくて、とても良い。
僕はハマりきらなかったけど、シンプルに良い作品ではあるから、好きな人は好きなんでしょう。
実際僕の周りみんな絶賛してるし。
個人的には普通でした。