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ダラス・バイヤーズクラブのKKのレビュー・感想・評価

ダラス・バイヤーズクラブ(2013年製作の映画)
4.2
「あなたの余命はあと30日です。」
映画だけじゃなく、漫画や小説でもありがちなセリフ
ここからよくあるのは、
「死ぬまでにしたいことリスト」を作ること。
けど、ロン・ウッドルーフは違った。
彼は死にたくなかった。
彼は生きるために抗った。

そして生きた。
30日の余命宣告から7年も生きるって並の精神力じゃない。
それと共に、医療の不確実さと、可能性を表してる。

たとえ余命宣告されても、医療は日々進歩している。3年生きたら新しい医療が開発される可能性は十分にある。
本来ならそれは、医者や研究者がやるべき仕事。
だが、ロン・ウッドルーフは自らの命を使ってそれを証明した。
もちろんアメリカのFDAや政府にも問題はあったが、それでもロンの成した事はとてつもなく大きな事だった。


薬があるのに使えない
生死の境にいる患者にとってこれほど理不尽なことはない。
もし自分が同じ立場になったら、何をしても助かりたい、助かる可能性があるなら何でもする、その気持ちは分かるはずなのに。

副作用が出てるのに治療を辞めない医者
延命の可能性があるのにそれをさせない国と医者
そんなんじゃ誰も信じなくなってしまう

日本でも似たような事例はいくつかある。サリドマイドや、スモンも、行政や企業による対応の遅れによる。
当たり前のことを分かっていない人間はどこにでもいる。

ロンのように既存の考えに囚われないアウトレイジな人間も必要なんだ


ロンは自分1人が生きるためなら、政府やFDAと戦わなくてもいいはずだった。

誰のために彼は戦っていたのか
彼の推進力はいったいなんだったのか。

最初は、自分が生きるため、金儲けのためだったと思う。
それを変えたのはやっぱレーヨンだよなぁ。
スーパーでのシーンがとても印象的
レーヨンがすごく嬉しそうにしてたのがよかった。
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