Kazukidz

ダラス・バイヤーズクラブのKazukidzのレビュー・感想・評価

ダラス・バイヤーズクラブ(2013年製作の映画)
3.7
死に直面し、生き方を180度変えた男



酒と女に明け暮れるロンは体調を崩し、医者からHIVの陽性で余命30日と宣告される。医療の現実を知り、アメリカでは認可された治療薬が少ないことから、有効な未承認薬を求めてメキシコへ向かいアメリカへと持ち込む。仕入れた薬をさばくために考え出したシステムが「ダラス・バイヤーズクラブ」。彼は製薬会社と政府に睨まれながら、生きる権利を得るための戦いに挑む。


どうしようもない堕落しきった男が、自分の命を守る為、勉強し行動を起こし、同じ悩みや志しある者の為に、自ら生まれ変わったように、国と製薬会社相手に戦う。ロンも国も製薬会社も誰も間違ってはおらず、それぞれの正義とリスクを背負っている。これは実話なのかと驚く。また主人公のマコノヒーさんの役作りは半端ない。この為に20kgも減量したとか、そのお陰で映画全体に深みをより与えていると思う。ある種、ドキュメンタリーを見ている様な印象。

余命30日と宣言されたロンも、結果あれだけ生きた訳だから彼の選択は正しかったし、医師の診断とは?と思ってしまう。
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