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ボーイのねるねるのレビュー・感想・評価

ボーイ(2010年製作の映画)
3.5
タイカ・ワイティティ監督作を観る第二夜。
これはワイティティ監督でなければ撮れない珠玉の一編だった。

子どもは生まれてくる親や環境を選べない。最近“親ガチャ”って言ったりするけど、父親のアラメインはガチャガチャで出てきたら「うわ…ハズレ」って捨てたくなるようなクソ親父。
父親への憧れと現実。ボーイの成長がワイティティ監督のユーモアと優しい眼差しで描かれている。

撮影地は監督の育った場所のようだ。どこまでも広い空と海。ボロい家と車、違法な収入源。物質的な豊かさはないけれど、良いことも悪いことも真っ直ぐな瞳で受け止めて、子ども達は逞しく育っていく。
子ども達やヤギのリーフまで脇役の自然な感じがいい。良作は脇役まで良い、にバッチリ当てはまってた。
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