てるる

NOのてるるのレビュー・感想・評価

NO(2012年製作の映画)
3.7
チリの独裁政権であったピノチェト政権。
しかし外圧により民主化を促され、国民に現政権を維持するか否かを投票で決めよう!となった実話。

その投票前の27日間、毎日YES派・NO派のテレビCMを放送してアピールするというユニークな内容。

ドキュメンタリータッチの作風で、映像も当時(1988年)のテレビ映像っぽいレトロ感を再現。

YES派はもちろん政権側。
NO派はいわゆる左派であり、ピノチェトによる弾圧の被害者たちがメイン。

NO派は国外で活躍していたCMクリエイターのレネにCM制作を依頼。

この映画を観ると、人々の心に訴えかけるには正論だけじゃ足りないというのが良く分かる。

ピノチェトはこんな酷いことしてたんですよ!と流しても、被害を受けてない人々には刺さらない。

それは日本の政治も同じ。
政治に興味ある人、詳しい人は自公政権のおかしさを指摘すれど、一般の人々には響かない。

野党が弱すぎるのもあるけど、国の成長や国民の生活よりも、自分や周りの懐しか気にしない自公政権が圧倒してしまう現実。

野党の皆さんはこの映画でも観て、どう国民にアピールすればいいか学んだら?
まず第一はちゃんとした政策を作り、公約を守ることですが!

話がそれたけど、クリストファー・リーブ、ジェーン・フォンダ、リチャード・ドレイファスなどがNO派を応援する映像が流れてて、当時は注目を集めた出来事だったというのが分かる。

ちなみに出演はガエル・ガルシア・ベルナル。
南米系の映画にとにかくよく出演してて、この人も多作だよなぁ。
てるる

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