ひろぱげ

祝宴!シェフのひろぱげのレビュー・感想・評価

祝宴!シェフ(2013年製作の映画)
3.8
1998年の「ラブゴーゴー」以来15年のブランクを経てのチェン・ユーシュン監督長編復帰作。ポップでラブリーでユーモア溢れるテイストはますます洗練され(やりたい放題になり?)パワーアップ。映画から離れていた間はCM業界で活躍したとあって、CMっぽい演出やお遊びが随所に炸裂しているし、大会の審査員達のリアクションが「ミスター味っ子」の実写版かのようで一々オモロイ。色々とツッコミ処もあるんだけど、ここまで突っ走られるともう痛快すぎて許せる

笑わせるだけでなく、ちょっとしんみりさせたり社会風刺っぽいシリアスな隠し味入れたりする特徴も健在で、今回は「あの人」が地下鉄の線路でホームレス集めて宴会するあたりに込められてるのな。(この辺、ちょっと伊丹十三の「タンポポ」みたい)
古き良き時代に想いを馳せるが、その時代はもう二度と戻ってこない。切ない。

それと、なんか知らないけどこの監督、歌謡曲調のダッサい挿入歌が好きなの。なんなのあの喇叭の歌?!下ネタだよね。(笑)
この主題歌「三八阿花吹喇叭」は、作詞作曲が馬念先で、自ら歌ってもいるそうだけど、この人、「ラブゴーゴー」でパン屋のアシェンやぽっちゃり女子リリーと一緒に暮らす売れないミュージシャン役だったメガネの人じゃん!
それと「ラブゴーゴー」繋がりでは、リリーを演じたリャオ・ホイチェンが決勝戦の司会者役だし、冴えないセールスマン アソン役のシー・イーナンがビーフンの回想シーンにそれぞれ出演してる。チェン・ユーシュンファンにとってはちょっと嬉しいサービス。

出てくる料理の中で何が一番食べたいかなあ?やっぱ、トマト卵炒めかなあ?それともあの焼きビーフンかなあ?
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