minoriのエロゲオープニングをルーツとする新海誠らしい作品。オンナの生活を俯瞰からとらえていく紙芝居の解像度は、キモ度高め。
猫による一人語り。飼い猫が１００万回も残機を無駄遣いするまえに、なんとなく今生を満足できたんならそれで幸せってことにしときましょう。そんな自己卑下でしょうか。
自分を我輩なんて言い出した日には、てつがくのライオンが吠える。お呼びじゃねえぞ、かたつむり。余はすでに「てつがくてき」である。
ツラのいい女の子に面倒見てもらって、衣食住が保障されてたら最高なのに、それ以上なにを欲するってんですか。
生涯未婚率がうなぎ登りの我が国日本においては、誰かの猫にすらなれない人のほうが多いんだから、人間のペットなら転生ガチャ大当たりだと思いますけどね。
きっと素晴らしく綺麗な世界のなかにいるのに世界は灰色で、自分のみてくれはアホみたいな猫っていう裏返しの虚栄心。自己卑下とナルシズムの同居する精神の二世帯住宅、それを人は童貞と呼ぶ。文学は悲しみより出る。自己はいらない。誰かの所有物でいいというマインド。それがあれば生きていけそう。
