千年女優

キャプテン・アメリカ ウィンター・ソルジャーの千年女優のレビュー・感想・評価

4.0
NY大戦後もSHIELDに残って諜報活動を続けるも、自身は聞かされていなかったブラック・ウィドウの極秘行動に不信を募らせるキャプテン・アメリカ。間もなくウィーリー長官が謎の刺客「ウィンター・ソルジャー」に暗殺されて犯人の汚名を背負わされた彼が、その身ひとつで陰謀渦巻く世界を駆け回る様を描くスーパーヒーロー映画です。

その後のシリーズを支え続けるルッソ兄弟が監督を務めた、陽性で前向きな作風の多いMCUにあってシリアスな展開を特徴とするキャプテン・アメリカシリーズの第二弾で、本作においても国家レベルの陰謀が見え隠するサスペンスフルなお話が展開され、『M:I』や『007』を彷彿とさせる王道スパイ・アクションの系譜の物語をひた走ります。

そのアメリカンなヒーローに過ぎるコスチュームから盲目的な愛国者と思われがちな彼ですが、その芯にあるものは単なる祖国への忠誠ではなく、祖国の根幹にあるべきだと信じる自由・平等・博愛の精神にこそあります。ヤンキースにおけるデレク・ジーターを思わせるキャプテンの中のキャプテン、『ザ・キャップ』を堪能できる一作です。
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