弟の死と兄との恋と姉との関係を描いた作品。
最初から最後まで、ほぼ主役3人の会話だけで進むところが特徴。
弟を亡くした兄のジャックは、未だにショックから立ち直れない。
そんな彼に環境を変える事を勧めたのが、弟の元彼女アイリス。
明るい性格の彼女は大変気さくで、父の別荘を貸すと言う。
別荘に辿り着いたジャックは、中に知らない女性がいる事に気づく。
その女性はアイリスの姉ハンナ。
なんとなくふたりでお酒を飲むと、彼女はレズビアンで、つい先日別れた模様。
しかしながら、ふたりは意気投合し、肉体関係を結ぶのだが、翌日に何故かアイリスが別荘に現れる…
ところどころに小さな伏線が仕掛けられ、ユーモラスに回収されていくところが面白い。
ジャック役のマーク・デュピラスの冴えない芝居が笑えるし、何故だか気になって仕方なくなる。
何も知らずに高いテンションで盛り上げるアイリスと、とにかく慌てるジャック、そしてとある目的を達成したハンナの三者三様の様子がなんとも面白くて結構好き。
そしてあの終わり方。
その答えが全てではない事を物語っているように感じた。