この作品は当時、予告編を観て、好きそうなタイプと思っ、劇場に足を運び、映像も美しく、展開もポジティブで良いのだが、事前の期待値が大きすぎた故に、当時、さらりとし過ぎているかな、、って感覚を持った。
でも、後からじわじわと来て、たまにまた見たくなる爽やかな素敵な作品だ。
「LIFE!」という直球ど真ん中のタイトルにあるようにメッセージと物語の進みがストレート過ぎるのかもしれない。
ウォルター・ミティ扮するベン・スティラーもいい味出してるけど、今回やや真面目。ついつい笑いを期待してしまう。
でも空想シーンも愉快だし、雑誌「LIFE」社での設定も効いているし、もちろんクリステン・ウィグもスパイスになっている。
雑誌の表紙を飾るはずの消えたネガを探しに、アイスランドに行くところから展開が広がりをみせ、オフィス空間の前半から風景が壮大になっていくのが気持ちイイ。
特にスケートボードで気持ちよく滑っていくシーンは爽快感に満ちている✨
でも、やっぱり名シーンは、冒険家でカメラマンのショーン・ペンに辿りついて、彼がユキヒョウをカメラで狙っているシーンでしょうか。でも、シャッターを押さない。
そこで呟く彼の台詞がとっても粋である。書くと粋でないので書かないけど。このシーンに映画のテーマが集約されているのかな。やっぱりショーン・ペンの存在感で説得力がある名シーンとなっている。
そして、ラストシークエンスもじわっと痺れる。一生懸命生きていれば、きっと誰かは見てくれている。
夢を追うこと。
仕事に打ち込むこと。
それは相反することではなく、きっと一つになる瞬間がある。
そんな明日への希望の風を心に吹かせてくれる爽やかな映画だ。