どらこい

大統領の料理人のどらこいのネタバレレビュー・内容・結末

大統領の料理人(2012年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

冒頭の舞台が南極なので「スクリーン間違えたか?」と困惑しましたが、ミッテラン大統領の専属シェフとして働いてた4年前を振り返るという構成の映画でした。
家庭の味が食べたいと女性シェフ・ラボリを官邸に招き入れた大統領、そしてその願いを彼の胃袋へ届け信頼を勝ち取る彼女ですが、大役を奪われたメイン厨房の嫉妬や、健康管理士から要求される様々な難題、食材にかかる費用などが原因で「ベストを尽くせない」と最終的に職を辞する事に。
日本の料理漫画では「どちらが美味い料理を作れるか対決」に走りがちですが、この映画は「美味い物を作ればそれが成果に繋がるとは限らない」という、ある意味厳しい現実を突きつける所が残酷だなと思いました。しかも実話に基づく話な訳で。あと男の嫉妬って怖い。
南極基地で料理人として働き、料理を食べる男たちの笑顔に癒やされるラボリ。彼女にとって料理は人々を笑顔にするための手段なんだなというのが見て取れました。
私にとってフランス料理と言えば、フルコースのような「お高い」「お上品な」イメージが強いですが、彼女の作る料理はあんなに凝ってても「家庭料理」らしいので、レシピさえあれば家の調理器具で作れるっぽいですw(ホントかよ!)
まあ空輸やフェリーでしか届かない食材も向こうでは現地調達ですからね。日本人の私にはピンと来ない食材も多かったです。
食文化に恵まれてる国同士でもこんなにカルチャーギャップがあるのかとも思った作品でした。
あー、サーモンのファルシ食べたい。頑張れば作れるかなぁ?
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